超低金利時代の終焉で家計と不動産価格…? みずほが「2026年に住宅ローン金利4%」と予想

公開日: 更新日:

「すでに変動でローンを組んでいる方の支払い負担が増えるだけでなく、新たにローンを組む場合、借入金額の上限が今より大幅に下がるため、高額物件を購入できる層がより限定されるでしょう。住宅ローンだけでなく、急な金利上昇に耐えられない事業者が出てくることで、不良債権も増加していくと思われます。また金利上昇は、政府の国債の利払い負担が重くなることにも直結します」(長谷川高氏)

 金利上昇による不動産価格への影響も避けられないと、長谷川氏は言う。

「これまで上昇してきた不動産価格にも逆回転現象が起こるでしょう。現状、東京23区の投資物件の期待利回りは3、4%程度ですが、金利全体が上昇すれば定期預金や国債の利回りも上昇していきます。そうなると、さまざまなリスクが伴う不動産の利回りは6~8%程度を要求されるので、必然的に物件価格は落ちていくことになります」

 みずほのリポートによると、金利上昇による26年の住宅ローン負担は2.2兆円増になるが、預金金利の3兆円増で家計に0.8兆円のプラスの影響が出ると試算している。さらに、経済成長による賃金上昇で可処分所得は、年5.3兆円程度上振れるという。いずれにしても、超低金利というボーナスタイムは終わろうとしている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    大阪・関西万博の前売り券が売れないのも当然か?「個人情報規約」の放置が異常すぎる

  2. 2

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  3. 3

    日経新聞コラム「私の履歴書」で、伊藤忠の“ドン”岡藤正広会長の肝心なネタがスルーされた思惑

  4. 4

    吉村府知事が語った大阪万博の「魅力」に失笑買い話題騒然!地方局TV情報番組で売り込み発言も具体性ゼロ

  5. 5

    開幕まで2カ月も大阪万博ご難続き…入場券販売不振で“政敵”に泣きつき、海外パビリオン完成もわずか数カ国

  1. 6

    「貸金庫事件」の三菱UFJ銀行・半沢淳一頭取の全銀協会長就任にOBらが懸念

  2. 7

    ドミノ・ピザ大量閉店で見えた業界の“地殻変動”…今やライバルは、ピザハットとピザーラだけにあらず

  3. 8

    備蓄米放出でも政府はコメ価格を下げる気なし…識者が見解「相場を維持したい」思惑とは

  4. 9

    ガソリン全国最高値の長野県「石油商業組合」に独禁法違反の疑いでメス! 公取委が重い腰上げた裏に自民の弱体化か

  5. 10

    大阪万博“引き抜き人事”に労組が抗議書提出の異常事態…府職員からは「通常業務さえままらない」の悲鳴

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…