1年で1000人が学ぶ「フェムケア矯正」 美容整骨師が独自の概念を考案するまで

公開日: 更新日:

女性でも無理なく施術できるようアレンジ

 独自の「美容整骨」理論と技術を確立した和田さん。日本人女性をすべてきれいにするというスローガンのもと、8つの整骨院を経営しながら、施術者を育成する学校を立ち上げたのは2012年のことだ。

 しかし、整骨院と学校の経営は勝手が違う。生徒募集から手探り状態。最終的には、エステサロンや整骨院の経営者やスタッフら30人ほどが集まり、第1期がスタート。ただし、教えるのは「美容整骨」という全く新しい概念と技術だ。

「さまざまな経歴や背景を持つ生徒が、どうすれれば正しく理解してくれるのか、教え方には非常に苦労しましたね。こだわったのは、骨を触るのが初めての人でも理解できるようにということ。難しい理論よりも、とにかくやって見せることが肝心と、実技指導を何度も繰り返し、練習させました。しかし、練習と本番はやはり違います。自分が教えた技術を、卒業した生徒さんが自分たちの職場でちゃんと実践できなければ意味がありません。正解がないまま、手探りの状態がしばらく続きましたね」

 初年は整骨院の経営とかけもちだったが、片手間では無理と観念。2年目からはスクールの運営と講師に専念した。

「一番苦労したのは、女性でも無理なく施術できるようアレンジすること。というのも、整骨院で働く整体師は筋骨隆々の男性が多く、美容整骨のメソッドも当初はそうした男性の施術者向けに開発したからです。しかし、生徒の中には普段エステやネイルサロンで働く女性も多く、そうしたきゃしゃな女性でも教わった通りに再現できなければ期待される効果も出ず、結果的に広まっていかないと思いました」

 そうした試行錯誤の末、現在2000人以上が卒業し、美容整骨師として1500以上の施設で活躍している。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    飛び交う玉木雄一郎代表「12月辞任説」…国民民主党ついに倫理委員会で“グラドル不倫”調査

  2. 2

    ふざけるな、石破政権もサラリーマン増税かよ!潰れたはずの「退職金課税」政府税調で再浮上

  3. 3

    ダイエー、イトーヨーカ堂…日本の小売りを支えた都市型総合スーパーが衰退した理由

  4. 4

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  5. 5

    玉木雄一郎氏に「包囲網」…“グラドル不倫”騒動収まらず、自民・立憲・財務省で思惑一致

  1. 6

    裏金自民「企業・団体献金の禁止」そっちのけで「個人献金の税制優遇」だあ?カネ集めのためなら“斬新策”次々

  2. 7

    どうなる?「トリガー条項」…ガソリン補助金で6兆円も投じながら5000億円の税収減に難色の意味不明

  3. 8

    野村証券のリテール営業が“崩壊危機”…社員が強盗殺人未遂で逮捕の衝撃

  4. 9

    自民裏金議員12人が“ドサクサ復権”の仰天! 党役職抜擢の全員が政倫審での弁明は拒否した面々

  5. 10

    物議醸す石破首相の「座ったまま握手」は外務省の大失態! 外交デビューにミソ、元国際情報局長バッサリ

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇