自民の「政治資金規正法」改正案はデタラメ、公明は譲歩する気なし…岸田首相が立ち往生の惨め
終盤国会の一大テーマとなってきた政治資金規正法の改正。派閥の裏金づくりの実態を解明することなく、法改正で目くらましを図ろうとする姑息な自民党だが、その改正案ですら自民案はデタラメの極みだ。“なんちゃって連座制”を設けただけの後ろ向きで、与党協議の公明党が納得せず、GW明けから岸田首相が前面に出て動き出した。
「総理が公明案に寄せる見直しで調整役に乗り出した。執行部や国対幹部とも相次ぎ会談。裏を返せば、自ら動かざるを得ないほど、党内がみな総理にソッポを向いている証左」(ベテラン議員)
公明案では、政治資金パーティー券の購入者の公開を、現在の20万円超から5万円超に引き下げ、政策活動費(政活費)も支給された議員に使途の明細書提出を義務づけるとしている。自民案ではパー券公開は10万円超、政活費は支給段階での項目のみの公表が検討されている。自公間の隔たりは依然大きい。
そりゃそうだ。自民党は使途を明らかにせず動かすカネこそが力の源泉だとしてきた政党だ。党内からは「パー券公表を5万円になんてしたら、政治資金が集まらなくなる。事務所運営にも支障が出る」(中堅議員)と悲鳴が上がる。