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中西文行「ロータス投資研究所」代表

法政大学卒業後、岡三証券入社。システム開発部などを経て、岡三経済研究所チャーチスト、企業アナリスト業務に従事。岡三インターナショナル出向。東京大学先端技術研究所社会人聴講生、インド政府ITプロジェクト委員。SMBCフレンド証券投資情報部長を経て13年に独立。現在は「ロータス投資研究所」代表。

経済指標の公表ラッシュだった「5月10日」の波紋 街角景気は悪化し倒産増加

公開日: 更新日:

 総務省も10日に23年度の家計調査を公表した。1世帯(2人以上)当たりの月平均消費支出は29万4116円となり、物価変動を除いた実質で前年度比3.2%減だった。マイナスは3年ぶりで過去3番目の大きさ。

■実質賃金は前年比2.5%減少

 9日には厚生労働省が3月の毎月勤労統計(速報)を公表している。実質賃金は前年比2.5%減少し、24カ月連続の前年割れとなった。

 23年8月に発表された23年度の都道府県別の最低賃金額(厚労省)によると、各都道府県で最低賃金が39~47円引き上げられ、全国加重平均額は1004円になった。昨年度の961円から43円アップで引き上げ幅は過去最大。23年10月から新たな最低賃金が適用されていた。

 大企業では、人材獲得のため初任給の引き上げが相次いだが、それに伴い2年目社員以降の非管理職の給与も引き上げただろう。ただ、管理職の給与も上げたのか、非正規社員まで浸透したのか、さらに60歳、65歳以上の嘱託社員の賃金にも反映されたのかーー。国民全体にはこちらが重要である。

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