東電が仮設トイレ大手を買収するも…再建計画が不透明で“ウン”まかせ?
現行計画では国が立て替えた処理費用のうち除染と廃炉は全額、損害賠償費用は半分程度を東電HD自身が収益力の底上げを図って返済することになっている。このため30年度以降、4500億円規模の最終利益を確保するとしている。ただ実態は計画と大きな乖離が生じており、今年6月上旬からは東電HDと筆頭株主の原子力損害賠償・廃炉等支援機構との間で4回目の計画見直し論議が始まった。
しかし東電HDが1基当たり1100億円の収支改善効果があると見込む柏崎刈羽原発の再稼働は地元・新潟県の同意が得られておらず、現時点で道筋は見えないまま。
また他社との事業統合・再編や提携などを通じた収益力強化策の行方も不透明だ。19年には中部電力、日立製作所、東芝などと原発の共同事業化検討で基本合意したものの、交渉は「足踏み状態」(業界筋)から抜け出せない。
もはやウンに任せるしか術なし。買収劇からは何かしらそんな“におい”も漂ってくる。