Looop 森田卓巳社長(1)再生可能エネルギーに特化した独立系新電力会社のトップランナー
Looop(ループ)は、太陽光などの再生可能エネルギーに特化した電力会社だ。独立系新電力のトップランナーでもある。
太陽光発電所システムの開発・販売・設置工事・保守サービス、自社発電所の運営、電気供給までを一貫して行う電力会社は世界でも珍しい。
同社は2011年3月に起きた東日本大震災の際に、創業者の中村創一郎が電力供給の途絶えた被災地に入り、太陽光発電パネルを設置して回ったボランティア活動がきっかけとなって、同年4月に設立された。
それから間もない頃、森田卓巳(43)は中村から入社のオファーを受けていたが、何度も断っていた。日系ネットベンチャーの中国法人のトップを退任して身軽な時期ではあったものの、いままでまったく関わってこなかった業界だったため、ピンとこなかったのだ。
ある日、中村が声をかけてきた。
「12月に幕張メッセで開催される太陽光発電の展示会にウチも出展するから、遊びに来てよ」
森田が立ち寄ってみると、驚いたことに、すでに森田の名前が入った名刺が用意されていた。
当時のLooopの社員はまだ数人のみで、出展ブースにいるスタッフだけでは対応できず、なし崩し的にヘルプをする羽目に。