長期低迷のJ-REITに「投資妙味あり」な3つの理由
都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)の10月のオフィス空室率は平均4.48%。需給均衡の5%を約5年ぶりに下回った。
また都心5区の1坪当たり賃料は平均2万円を超え、今年に入り9カ月連続で上昇中だ。
振り返ると、14年や19年に訪れたJ-REITの上昇相場は、いずれもオフィス市況が改善したことが契機となった。
③小口化などの新たな動き
株式の自社株買いに相当する自己投資口取得の発表が相次いでいる。今年11月上旬までで18件と、前年の3件から大幅に増加中だ。また新NISAに対応するため、株式の分割に相当する投資口分割を実施するJ-REITが増えている。日本ビルファンドは10月1日付で1口を5口に分割。最低投資単位は60万円台から10万円台に下がり、個人投資家が買いやすくなっている。
加えて、J-REITの肝は不動産の賃料の値上げが可能かどうかだが、その点、日本に久々に定着しつつあるインフレ経済も追い風になるだろう。 (丸)