庶民の娯楽は“タダで見られるテレビ”に回帰? 各データに表れた「食・遊び」お金の使い方

公開日: 更新日:

「昨年のクリスマス、近所のレストランは閑散としていました。旅行したり帰省できるのは限られた富裕層だけで、庶民は外食もせず、休日も自宅で過ごすようになりつつある。年金暮らしの高齢者は日がな一日、テレビを見て過ごしたりしていますが、さらに下の現役世代にまで広がっていくかも……中高年向けの番組が多いテレビ朝日の視聴率が好調なのは、それもあるのでは?」

 東京ディズニーランドも、1983年の開園当初は3900円だった大人の“1日券”が、今や最高1万円超だ。庶民にとっては、いろんな意味で“夢の国”になってしまっている。都内の私大教員がこう明かす。

「学生さんは遊びに行くお金もないし、有料のサブスクで音楽を聴くのもやめたり。スマホのデータ通信だって無制限のプランは料金が高いし、無料Wi-Fiを使える場所で、YouTubeやTVerの無料動画をひたすら見て時間を潰している。そんな話、よく耳にしますよ」

 前出の帝国データバンクの調査では、今年の値上げは年間で1.5万~2万品目ペースを想定、昨年を上回る可能性があるという。ますます遊びにお金はかけられなくなるわけで、庶民の娯楽も昭和に逆戻り、タダ見できるテレビに回帰せざるを得ないか。紅白歌合戦の視聴率が下げ止まったのも、そのせい?

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    大阪・関西万博の前売り券が売れないのも当然か?「個人情報規約」の放置が異常すぎる

  2. 2

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  3. 3

    日経新聞コラム「私の履歴書」で、伊藤忠の“ドン”岡藤正広会長の肝心なネタがスルーされた思惑

  4. 4

    吉村府知事が語った大阪万博の「魅力」に失笑買い話題騒然!地方局TV情報番組で売り込み発言も具体性ゼロ

  5. 5

    開幕まで2カ月も大阪万博ご難続き…入場券販売不振で“政敵”に泣きつき、海外パビリオン完成もわずか数カ国

  1. 6

    「貸金庫事件」の三菱UFJ銀行・半沢淳一頭取の全銀協会長就任にOBらが懸念

  2. 7

    ドミノ・ピザ大量閉店で見えた業界の“地殻変動”…今やライバルは、ピザハットとピザーラだけにあらず

  3. 8

    備蓄米放出でも政府はコメ価格を下げる気なし…識者が見解「相場を維持したい」思惑とは

  4. 9

    ガソリン全国最高値の長野県「石油商業組合」に独禁法違反の疑いでメス! 公取委が重い腰上げた裏に自民の弱体化か

  5. 10

    大阪万博“引き抜き人事”に労組が抗議書提出の異常事態…府職員からは「通常業務さえままらない」の悲鳴

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…