金利上昇を資産運用に取り入れるなら…安定の定期預金、妙味は「銀行業ETF」
日本にも“金利のある世界”が戻ってきた。資産運用に取り入れて、賢くお金を増やしたいところだ。金利上昇を生かす商品として真っ先に思い浮かぶのは定期預金だろう。最近は1%に近い金利がつく商品も出ている。
たとえば、UI銀行は1年定期預金で1%(3月末まで)、オリックス銀行は同0.85%。100万円を預ければ1年後に1万円程度の利息が手に入る。個人向け国債の適用利率も上昇している。市場金利の上昇に合わせて適用金利も上がる「変動10」は現在0.83%。1年前は0.49%だったから、約1.7倍に上昇している。個人向け国債は1年以上保有すれば、元本割れなしで中途解約できる。
“金利のある世界”を生かして、さらに高いリターンを望むのであれば、銀行業界に注目する方法もある。金利の上昇は銀行業界にとって追い風だからだ。銀行は企業などに融資して利息を得る。ゼロ金利の中では、得られる利息も限られていたが、金利のある世界が復活したことで、利幅が大きくなる。それはすでに業績に表れている。全国銀行協会の「全国銀行の2024年度中間決算の状況」によると、メガバンクから地方銀行まで110行を合計した「2024年度中間期」の純利益は前年同期比約52%増の約3兆円に達した。