サイボウズ 青野慶久社長(1)作れば大金持ちになるかも…松下電工を辞め、3人で創業
そして、中小企業向け社内情報共有ソフト「サイボウズ Office」のバージョン1を10月に発売。12月には早くも黒字になる。創業から、わずか4カ月後のことである。
「3人の給料はゼロでしたし、ソフトなのでコストはかからない。パソコンが普及しはじめ、潜在的需要もあり、広告すれば売れる状態でした」
2000年8月に東証マザーズ上場。と、ここまではよかった。それから十数年、業績が停滞する。
「ソフトウエアは一度買ったら腐りも壊れもしない。業績を維持し、伸ばすには新しいお客さまを獲得し続けなければならなかった。このソフトの利点がわかるお客さまは何も言わなくても購入していただけたのですが、当時はその次の層を説得するのが大変だったのです」
この状況を打開したのがクラウドの登場だった。2010年代のことだ。
それまでは利用者は高いソフトを購入してサーバーを構築し、設定するという作業が必要だったが、購入するのではなく、申し込めば月1人いくらという形でサイボウズのサーバーから情報共有ソフトを使えるようになったのである。