ビズメイツ 鈴木伸明社長(1)就職氷河期の真っただなか 商品先物取引の世界に飛びこむ
ビジネス英語特化型のオンライン英会話で急成長を遂げている「ビズメイツ」。陣頭指揮を執っているのが社長の鈴木伸明(47)だ。
鈴木は横浜出身。父親は高専を卒業して大手電機メーカーに勤めた技術者。母親は専業主婦という典型的なサラリーマン家庭で育った。
「小さい頃は、なにかにずばぬけて優秀というわけではありませんでしたが、なんでもそつなくこなすタイプでした。クラスで1番ではありませんでしたが、成績はいつもオールAで、中学受験も経験しました」
中学高校は、地元の鎌倉学園、大学は1996年に青山学院の経済学部に入学した。
「大学の授業にはあまり興味が持てずアルバイトざんまいでした。塾講師から居酒屋、オムレツ料理屋、ベルギーワッフル店、スターバックスなど、いろいろとやりました」
大学の授業を受けるよりも、とにかく本を読み漁ったという。
「本はよく読んでいました。なかでも経済本に興味を持ち、一番印象に残っているのが、マックス・ウェーバーの『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』です。この本を通して、なぜ資本主義がプロテスタントから生まれたのかを学び、日本人独自の価値観や日本人の精神を考えるようになった。それから、ちょうどインターネットが普及しはじめた時期ということもあって、パソコンを購入してネットにも関心を持っていました」