保阪正康
著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

真珠湾攻撃2日前の夜中、夫人だけが目撃していた東條英機の泣き姿

公開日: 更新日:
右は、大東亜戦争犠牲者慰霊祭で読経する、左から故本間雅晴将軍の富士夫人、故東条英機元首相(左写真)のカツ夫人ら(1966年=昭和41=年1月18日、東京文京区の笹川良一氏宅)/(C)共同通信社

「ふとした話」というのは、カツ夫人や娘さんに会う頃は、東條英機の秘書や副官に会っていたし、軍内の反東條派だった石原莞爾系の軍人や東亜連盟系の活動家たちとも会って、散々に東條礼賛と批判を聞かされていたのである。そういう事実の確認だけでもしてほしいという私の言に、カツ夫人はうなずいた…

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