トランプ政権再発足なら「独裁色」強める体制へ…司法省を利用して政敵に報復も
【トランプ復活でカオス化する世界】(中)
トランプ前米大統領にとって3回目の大統領選挙でも、その毒舌は相変わらずだ。
「移民はわが国の血を毒する」「政敵は害獣だ」と言ってのけ、「外国人憎悪。ナチスのようだ」と批判された。問題は、そんな悪口雑言をどう政策的に実現するかだ。
本人は、移民を厳しく取り締まり、難民の米国定住を停止する対策に言及している。
そんな中で注目されたのは、政敵に対する「刑事訴追」と「司法省の政治利用」という問題だ。
トランプ政権で要職を占め、その後トランプ批判に転じた人たち、例えばウィリアム・バー元司法長官やジョン・ケリー元大統領首席補佐官、マーク・ミリー前統合参謀本部議長らの名前を挙げて、報復・追及の標的にする構えを示している。
司法省をそんな目的で利用すれば、「政治警察」になる。ロシアのプーチン大統領をまねるのだろうか。
■選対に実績のプロ人材
それではトランプ選対本部の陣容と、政権奪取後にどのような体制を組み立てるのか、米国内で明らかになった情報から分析してみたい。