首すげ替えで生き残り画策の自民党にどう対応すべき? 適菜収さん「一度腐った国は元には戻らない」
――それでも、自民党は愛想をつかされているようにも見えます。政党支持率も下がっています。
適菜 さすがに不祥事や犯罪が重なったからでしょう。しかし注意しないとすぐに息を吹き返します。一部議員がトカゲの尻尾切りのような形で逮捕されても、これはガス抜きのようなもので、本質的な問題解決にはなっていません。というより、本書を読んでいただければおわかりのように、自民党の個別の議員が犯罪や不祥事に手を染めたというより、自民党は組織的に国、社会、法を破壊してきたのです。
裏金のキックバックという犯罪や機密費の私的流用だって、組織的にやっていたわけですから。よって、今の自民党がまともな政党に変わることはありえません。
――だとすると、この先自民党はどうなっていくのでしょうか?
適菜 先日、石破茂が「われわれは(民主党政権時代の)3年3カ月の間、何が間違っていたのか、日々反省会だった。あの野党の時の反省をどこかに忘れてしまったのではないか」と危機感を示していましたが、なにを今更ですよね。自民党に自浄作用がないことを示したのがこの30年です。「解党的出直し」ではなく「解党」するなら、少しは信頼しますが。