尹錫悦大統領を「国政に関与させない」のに「弾劾」には反対…韓国与党の次を見据えた“思惑”
「次」を睨んだ時間稼ぎ
韓代表の不可解な行動の裏には「次」の大統領を睨んだ権力闘争がある。「時間稼ぎ」だ。
韓代表は与党「国民の力」の次期大統領選の有力候補。しかし、今、尹大統領が辞任して大統領選になれば、最大野党「共に民主党」の李在明代表が当選する可能性が高いとされる。李代表は公選法違反などで有罪判決を受けており、来年前半には最高裁で有罪判決が確定する可能性がある。その後の大統領選ならば李代表は出馬できない、というわけだ。
野党は、可決されるまで尹大統領の弾劾訴追案を出し続ける方針。11日にも臨時国会を開いて、改めて採決する構えだ。
「検察が戒厳令について内乱容疑での捜査を開始し、戒厳令を進言したとされる金龍顕前国防相を拘束しました。尹大統領にも司直の手が伸びている。検察が本気で与党側を捜査し、尹大統領が逮捕されるのか。それとも弾劾可決が先か。いずれかでしょう」(辺真一氏)
韓国政界は想像以上にドロドロだ。
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尹錫悦大統領の金建希夫人は古巣の検察から事情聴取を受け、米国では、FBIが元CIA分析官の韓国系美女を尹政権のエージェントだとして逮捕されるなど不穏な空気は流れていた――。●関連記事『【もっと読む】尹錫悦大統領を襲う「韓米の女難」 夫人は検察に聴取され、元CIA分析官の韓国系美女も逮捕』で詳報している。