“顔パス”でキセル繰り返す…京都市営地下鉄職員と駅務区長が払った大きな代償
■事情を聴いた駅務区長が隠蔽工作
職員Aが定期券を提示しないことを3回目撃した駅職員が不審に思い、上司にあたる男性職員B(57)に報告して不正が発覚した。ところが職員Aから事情を聴いた職員Bはあろうことか、「無札通過をした際は定期券を所持していたことにしよう」と提案し、隠蔽工作を図った。
「駅務区長の職員Bは直接の上司にはあたりませんが、駅職員だった職員Aのことはよく知っていた。まだ若く、将来があることから職員Aの身を案じ、守ってあげたいと思った。『無賃乗車じゃないということにすれば事態を収められるんじゃないか』と考え、防犯カメラの映像を確認した職員に『定期を持っていたらしい』と報告。映像を再確認した職員から『定期券を持っていたとは思えない』『使用は疑わしい』と指摘され、これ以上、隠蔽することは困難と判断。あわせて事の重大さを自覚したことから、自ら一部始終を所属長に報告した」(前出の市交通局職員課担当者)
京都市は職員Aを懲戒免職とし、職員Bを減給処分にした。職員Aは運賃相当額及び割増運賃の7020円を弁済。市は刑事告訴を検討している。
地下鉄代をケチったばかりに警察にまで突き出されるとは、払った代償はあまりにも大きい。