「マー君、残留して…」星野監督や楽天選手はなぜ言わない?
少し物分かりが良過ぎるという気もしてくる。田中将大(25)がこのオフ、メジャーに挑戦する可能性に関してだ。
レベルの高い世界に挑戦したいのは、腕に自信のあるアスリートの本能だ。ファンが田中の夢をかなえてやりたいと思う気持ちは分かる。田中が世界最高峰の舞台で活躍すれば商売になるとソロバンをはじく、マスコミのスケベ心だって理解できる。海外FAでタダで出ていかれるなら、莫大な入札金を手にしたい楽天経営陣のスタンスも納得だ。
<「夢がかなえられるように応援したい」>
が、どうにも解せないのは星野監督以下、楽天のユニホーム組から「マー君、頼むから球団に残って」という声がまったく聞こえない点。星野監督は球団と田中が話し合う前から、来年はいないかもしれないと公言している。
シーズンを24勝負けなしで終えた大エースが抜ければ、現場は大きなダメージを受ける。来季のチームの成績が振るわなければ、割を食うのは指揮官であり、選手たちだ。にもかかわらず、「夢がかなえられるように応援したい」なんてファン目線の選手までいるのはなぜか。