進展なし…FA涌井 “大本命”ロッテと合意できない裏事情
「何で相思相愛なのに合意しないんだ?」
周囲からこんな声も聞こえるのが、西武からFA宣言した涌井秀章(27)だ。
本人がFA宣言した当初、獲得に名乗りを上げたのはロッテだけ。19日の初交渉が事実上の入団会見となるところだ。
ところが、初交渉以降、進展はなし。交渉に当たっている林球団本部長は「(涌井とは)接触しています」と言うものの、「急ぐ問題ではないので」と淡々と話すだけ。29日時点で、合意は12月上旬以降にズレ込むことが確実になった。
この背景には涌井の「最後の抵抗」が大きいといわれる。
涌井は当初、複数球団の争奪戦の末にロッテ入りという青写真を描いていた。マネーゲームになれば条件も良くなるとソロバンをはじいていたものの、しかし、捕らぬタヌキの何とやら。獲得に名乗りを上げたのはロッテだけで、現時点で競争相手は皆無だ。
ただ、ロッテも「財布のヒモが固い球団」である。いくら涌井がゴネたところで、ないものはない。球団もその辺の事情を本人に理解してもらうために時間を割いているそうで、そんな事情もあって交渉は遅れている。
ロッテ以外のライバルがいない以上、涌井が白旗を揚げるのは時間の問題だ。