楽天「マー君移籍に尻込み」の裏にある“ソロバン勘定”
本人はメジャーに挑戦したいし、オーナーも若い人のチャレンジは結構なことと話していた。そのためには一日も早い新入札制度(ポスティングシステム)の成立が不可欠。日米間の合意を、だれよりも待ち望んでいたのは田中将大(25)本人であり、所属球団の楽天だった。
今月9日(日本時間10日)には米国のウインターミーティングが開幕する。楽天のフロント幹部は移籍市場が本格的に動き出す前に制度を成立させて欲しいと話していたらしいが、ここにきて雲行きがガラリと変わった。
■上限「20億円」と聞いたとたん…
日本野球機構(NPB)の幹部が先週渡米、制度成立に向け奔走したものの、話し合いは物別れに。合意どころか、米国側からは入札金に20億円の上限を設ける提案まであった。楽天のフロント上層部はこの「20億円」という金額を耳にしたとたん、制度成立に向けたそれまでの積極姿勢がトーンダウン。日米交渉の推移をじっくりと見守り、他の11球団と話をしながら結論を出していけばいい、必ずしも急いで決める必要はないと言い出したそうだ。