下村文科相がリークした「長嶋・松井」国民栄誉賞スクープ

公開日: 更新日:

「俺の名前は出すなよ」
 その時、下村博文文科相はきつく念を押した。

 今年のプロ野球界の最大のサプライズだったのが長嶋茂雄松井秀喜両氏の国民栄誉賞同時受賞。驚きに輪をかけたのが、これをスクープしたのが全国紙でもスポーツ紙でも通信社でもなく、群馬県の地方紙「上毛新聞」だったことだ。

 4月1日朝刊のスクープの1週間ほど前だ。都内の実業家の自宅に長嶋茂雄氏と下村文科相が食事に招かれた。その実業家は長嶋氏の後援者でもあった。ところがその席になぜかもうひとり、見知らぬ人物がいた。上毛新聞の幹部だ。下村文科相が連れてきたのだった。

 スポーツ界からの国民栄誉賞受賞となれば文科省の担当。文科相は当然のことながら知っていた。ある意味、この食事会は受賞のお祝いもかねていた。
 食事会の話題は当然のことながら国民栄誉賞受賞になった。それを聞いた新聞社幹部は記事にすることの許可を求めた。冒頭の発言はその時の下村文科相の言葉だ。下村文科相は幹部を連れてくることで、スクープを抜かせようとしたのである。

 政府が2人の国民栄誉賞受賞を発表したのは1日の午後だった。
 ちなみに下村文科相は群馬県出身である。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  2. 2

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  3. 3

    佐々木朗希“大幅減速”球速160キロに届かない謎解き…米スカウトはある「変化」を指摘

  4. 4

    ヤクルト村上宗隆 復帰初戦で故障再発は“人災”か…「あれ」が誘発させた可能性

  5. 5

    清原果耶ついにスランプ脱出なるか? 坂口健太郎と“TBS火10”で再タッグ、「おかえりモネ」以来の共演に期待

  1. 6

    松嶋菜々子の“黒歴史”が石橋貴明セクハラ発覚で発掘される不憫…「完全にもらい事故」の二次被害

  2. 7

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  3. 8

    「皐月賞」あなたはもう当たっている! みんな大好き“サイン馬券”をマジメに大考察

  4. 9

    ヤクルト村上宗隆「メジャー430億円契約報道」の笑止…せいぜい「5分の1程度」と専門家

  5. 10

    常勝PL学園を築いた中村監督の野球理論は衝撃的だった…グラブのはめ方まで徹底して甲子園勝率.853