楽天の「マー君資金」 生かすも殺すも松井裕次第
楽天が17日、「マー君資金活用」の第1弾ともいえる本拠地・コボスタ(旧Kスタ宮城)の観客席増築と改修を発表した。
昨季、楽天はチームの好調もあり、シーズン終盤にはおよそ2万3000人収容の本拠地戦のチケット完売が続出。球団は鉄骨むき出しの仮設席や立ち見席などで観客増に対応したが、それでも日本シリーズなどでは球場や周辺にファンが殺到。大混乱を招いた。
そこで、楽天は三塁後方と外野席の一部に観客席を増築。今夏までにおよそ4500人分を増席する。原資はもちろん、田中将大(25)の移籍で入ってくる21億円の入札金である。
が、これに意外にも地元メディアや財界関係者、球団内部から不安の声が上がっている。
というのも、もともと楽天の本拠地は休日や交流戦の巨人戦などを除き、観客数はほぼ毎試合1万人台。昨季公式戦の1試合平均観客数も1万7793人にとどまった。04年の球団参入計画案で「収容人員2万8000人」を目標に掲げていたからといって、今回の増席分チケットが売れる保証は全くないからだ。