史上初100点超え 羽生の飛躍に「金メダル請負人」の教え
羽生を預かったオーサーは、教え子に金メダルを取らせるためにプランを立て、実行してきた。
「羽生はフリー曲の振り付けをデビッド・ウィルソンに、SPの振り付けをジェフリー・バトルに依頼しました。実はこのコンビ、羽生の最強のライバルであるパトリック・チャンの振り付けも担当しています。特にバトルは、振付師としての経験こそ浅いものの、チャンと親しい。情報収集にたけているオーサーらしい人選です」(フィギュア関係者)
バトルが振り付けを担当した「パリの散歩道」は、昨シーズンと同じプログラム。手足の長さが強調され高得点を連発することから、「最強プログラム」といわれている。五輪を見据え2季連続で選んだのは、オーサーの考えだった。
■慈善活動を通じて人間として成長させる
「金メダル請負人」は、羽生の肉体改造にも取り組んできた。171センチ、53キロというスリムな羽生は、体が太くなることを嫌い、オーサーに師事するまでウエートトレーニングを避けてきた。
「今や男子シングルは4回転ジャンプを跳ばないと勝負にならない。オーサーは演技後半のスタミナ切れや故障を心配し、激しい筋力トレーニングを命じた。同時に体幹トレも行い4回転ジャンプが安定するようになった。羽生は19歳とまだ若い。オーサーは自身が果たせなかった五輪の金メダルだけでなく、羽生で五輪連覇を狙っているのです」(前出の記者)