史上初100点超え 羽生の飛躍に「金メダル請負人」の教え
■オーサーが羽生に授けた金メダル獲得プラン
世界の舞台で活躍するフィギュア選手にとって最も重要なことは、「コーチ選び」だといわれる。羽生は12年春、ジュニアの頃から指導を受けていた女性コーチと別れ、カナダのブライアン・オーサーの門をたたいた。
前回五輪でキム・ヨナ(23)を金メダルに導いたオーサーは、自身も84年サラエボ、88年カルガリー大会のシングルで銀メダルを取った元フィギュア選手。オーサーの元には、スケーティング技術を教えるトレイシー・ウィルソン(カルガリー五輪アイスダンス銅)がいる。羽生のフリー曲の振付師・デビッド・ウィルソンも表現力の指導を行うこともあるという。
「魔物がすむ」といわれる五輪。19歳で初めて大舞台を踏む羽生にとって、それを経験しているコーチが2人いるのは大きい。
「いつもパーフェクトな演技はできない、というオーサーは教え子の心身の状態を常に把握し、狙った大会に最高のコンディションに持っていくのがとてもうまい。羽生はソチに入ってからも表情が明るく、報道陣への対応も普段どおり。団体SPでは完璧な演技を見せ、ガチガチに緊張していた浅田真央(23)とは対照的でした」(現地記者)