ソチで苦戦の日本…夏季との違いは「実業団主導」の機能不全

公開日: 更新日:

「昨年、数々の問題が一気に噴出した全日本柔道連盟がそうだったように、多くの競技は団体のボスや実業団代表の意向によって指導者や大会の代表選手が決まることが珍しくない。ボス支配により派閥、学閥が生まれ正常な運営がなされていない。今回の五輪で金メダルをとった男子フィギュアは外国人コーチ。銀・銅の男子スノーボード(ハーフパイプ)は仲間内で技術向上を研究している。実業団とは無縁な競技です」

 新聞紙上で清水氏が提案したように、例えばスピードスケートは選手強化のために北海道に拠点を設け、実業団ではなく、連盟のコーチが選手や次世代の指導者を育てるのがベストだろう。

 本来ならJOCがそういうプランを実現するために動かなければならないのだが、運営をスケート連盟に丸投げしているからこの体たらく。スピードスケートは、世界から置いてけぼりをくっている現実を五輪の惨敗でやっと知ることになった。

 オランダのスピードスケートは日本、韓国に対抗するためバンクーバー大会後、国を挙げて本格的な選手強化に着手。氷質の異なるリンクでの練習に加え、定期的に講習会を実施して指導者の充実も図ってきた。プラスになると思えばライバルの日本が考案したゴムチューブを巻いて滑る練習法も取り入れ、500メートルでメダルを取った長島や加藤の重心の低いフォームやスタートを徹底研究。オランダ人が苦手としてきた500メートル(男子)でもメダルを独占した。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    僕がプロ野球歴代3位「年間147打点」を叩き出した舞台裏…満塁打率6割、走者なしだと.225

  2. 2

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  3. 3

    “玉の輿”大江麻理子アナに嫉妬の嵐「バラエティーに専念を」

  4. 4

    巨人「先発6番目」争いが若手5人で熾烈!抜け出すのは恐らく…“魔改造コーチ”も太鼓判

  5. 5

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  1. 6

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 7

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 8

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  4. 9

    大江麻理子アナはテレ東辞めても経済的にはへっちゃら?「夫婦で資産100億円」の超セレブ生活

  5. 10

    裏金のキーマンに「出てくるな」と旧安倍派幹部が“脅し鬼電”…参考人招致ドタキャンに自民内部からも異論噴出