試練のカブス和田 メジャー昇格は「スモーキー投法」次第
マイナー契約から開幕メジャーを目指すカブス・和田毅(33、前オリオールズ)が苦しんでいる。
一昨年に受けたトミー・ジョン手術(腱の再建手術)から、昨季終盤にマイナーで実戦復帰。今季はオリオールズで果たせなかったメジャーでの登板を目指しているものの、オープン戦はここまで3試合で5回3分の2を投げて10安打7失点、防御率11.12。メジャー残留を手繰り寄せるには厳しい結果だ。
トミー・ジョン手術を受けた投手は復帰後、球速の増すケースが大半だ。和田はもともと球威がないものの、現時点で最速は142~143キロ。球威がない上に深刻なフォームの乱れにも頭を悩ませているという。
ソフトバンク時代の和田は「スモーキー・ピッチング」(けむに巻く投法)といわれる独特なひじの使い方で球の出どころを見えにくくして相手打者を幻惑してきた。メスを入れた患部には依然として違和感があり、パの打者を手玉に取ったフォームはすっかり影を潜めた。テークバックを大きく取るため、相手打者に球種が見えやすくなっている。
もちろん、フォームの乱れは本人が一番分かっているとはいえ、今のひじの状態では改良できないという。
和田のメジャー昇格はスモーキー投法の復活次第か。