楽天・松井 「縦角度は野茂」「下半身は上原」のいいとこ取り

公開日: 更新日:

■球速を上回る体感速度

 さらに松井のフォームには、打者が実際の球速以上に速く感じる秘密が隠されているという。

「股関節をうまく回転しながら、踏み出す右足に全体重を乗せている。この際、(プレートを蹴った)左足は三塁側まで回ります。大リーグに多いフォームです。巨人時代ではなく、メジャーに行ってからの上原(現レッドソックス)の投げ方に似ています。よく上体に頼って下半身を使えていないといいますけど、そうではない。腕を最も振れるような下半身の使い方をしている。下半身をうまく使っているからこそ、腕が振り切れるのです」(吉井氏)

 鋭い腕の振りが、打席での体感速度を上げているようなのだ。
 松井の投球フォームは野茂と上原のいいとこ取り。それなりの裏付けがあるのだから、吉井氏も指摘するようにオープン戦の数字は決して偶然じゃない。野茂は1年目に18勝8敗、防御率2.91で最多勝に最優秀防御率、最多奪三振のタイトルに沢村賞まで取った。上原もメジャーに行ってから輝きを増し、昨年はレッドソックスの世界一に大きく貢献した。

 いいとこ取りの松井は2ケタ勝利どころか、投手タイトルを総ナメしても不思議ではない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 2

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  3. 3

    参院選で自民が目論む「石原伸晃外し」…東京選挙区の“目玉候補”に菊川怜、NPO女性代表の名前

  4. 4

    NiziU再始動の最大戦略は「ビジュ変」…大幅バージョンアップの“逆輸入”和製K-POPで韓国ブレークなるか?

  5. 5

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  1. 6

    サザン桑田佳祐の食道がん闘病秘話と今も語り継がれる「いとしのユウコ」伝説

  2. 7

    我が専大松戸の新1年生は「面白い素材」がゴロゴロ、チームの停滞ムードに光明が差した

  3. 8

    逆風フジテレビゆえ小泉今日子「続・続・最後から二番目の恋」に集まる期待…厳しい船出か、3度目のブームか

  4. 9

    新沼謙治さんが語り尽くした「鳩」へのこだわり「夢は広々とした土地で飼って暮らすこと」

  5. 10

    石橋貴明のセクハラ疑惑は「夕やけニャンニャン」時代からの筋金入り!中居正広氏との「フジ類似事案」