楽天・松井 「縦角度は野茂」「下半身は上原」のいいとこ取り
本拠地での今季2戦目となるオリックス戦(4月2日)でデビューする楽天・松井裕樹が、26日、コボスタ宮城で行われた社会人・日本製紙石巻との練習試合に登板した。
2番手でマウンドに上がり、4回を3安打無失点。「いい球がたくさんありました」と手応えをつかんだ直球で押し、奪った三振は8。五回には3者連続、六回から七回にかけては5者連続で三振を奪った。
12年夏の甲子園で1試合22奪三振をマークした「ドクターK」怪物左腕。実戦でいくつ三振をもぎ取るのか、2ケタ勝利もあるのか、野球ファンの関心は膨らむばかりだが、ここまでの松井の投球を野球評論家はどう見ているか。
「牽制、クイック、フィールディングなどは経験や努力次第で、ある程度、上達します。昨年の阪神が藤浪を大切に使ったように、大事に起用していけば去年の藤浪(10勝6敗)より勝つかもしれません」と吉井理人氏はこう続ける。
「三振はマグレでは取れません。三振が多い理由は2つの角度にあるように思う。ひとつは縦の角度。オーバースローの野茂(元ドジャースなど)が左で投げているイメージです。もうひとつは横の角度。松井のボールには右打者のふところに食い込む角度がある。この角度によってスライダーはまっすぐに近い軌道から曲がっているのでしょう」