「本田を起用すべき」 釜本邦茂氏がW杯「岡崎1トップ」に異論
昨年のコンフェデ杯のブラジル戦だったと記憶している。ザッケローニ監督が、岡崎を初めて1トップで先発させた。正直、機能しなかった。その後、岡崎は定位置の右のサイドアタッカーでプレーしている。
現在、1トップ候補に1860ミュンヘンの大迫勇也、C大阪の柿谷曜一朗、鳥栖の豊田陽平、フィテッセのハーフナー・マイク選手らの名前が聞こえてくる。誰が適任なのか? ズバリ答えよう。ACミランの本田圭佑選手だ。大きな理由がふたつある。
まずは「彼はトップ下のタイプではない」。たとえば1トップが左右のスペースに流れてポイントを作った場合、トップ下の選手は相手ゴール前に飛び込んでシュートを放つなどのプレーが要求される。だが、本田は運動量が少なく、スピードにも欠け、そうしたプレーは期待できない。
1トップとしての本田のストロングポイントは「外国人選手に当たり負けしないフィジカルの強さ」「巧みなボールキープ力」「体勢を崩してもシュートに持っていく強靭さ」が挙げられる。さらにもうひとつ。「シュートを枠内に流し込む技術が高い」。このことも本田の1トップ起用を推奨する根拠である。
(釜本邦茂/元日本代表FW)