日本代表を過大評価…メディアがサッカーW杯を歪めている
■名将が「アジア人はサッカーに向いていない」と喝破
メキシコ、アメリカ、中国、イラクなどの代表監督を歴任した名将、ミルチノビッチ氏は日本の初戦後、中国紙にこんなコメントを寄せている。
「日本代表には失望させられた。アジア勢の成長は南米や欧州に比べるとあまりにも小さい。日韓はACミランやマンUでプレーする選手を擁しているが、有名クラブチームの脇役でしかない。アジア人はサッカーの才能に恵まれていない。これは周辺環境に影響されるため、そう簡単に変えることはできない」
日本のメディアはそんな「有名クラブの脇役」をまるで世界的大選手のように取り上げ、本人たち、そして、サポーターといわれる連中や、その尻馬に乗ってバカ騒ぎするにわかファンを勘違いさせている。スポーツライターの工藤健策氏が言う。
「マスコミはアフリカチャンピオンのコートジボワールをまるで勝ち点が計算できる相手のように書きたて、解説者といわれる人たちは日本代表が最低でもベスト8に入れると繰り返した。ある種の洗脳ですよ。どこも誰も、コートジボワールの本当の実力、日本代表と世界の差を伝えない。クラブでレギュラーを確保できない本田や香川を、さも世界のトップ選手であるかのように書き、神格化する。冷静な分析や真実を報道する姿勢が欠落しているのです。全ては商売のためで、確信犯的に視聴者や読者、ファンを誤誘導しているのですから罪です。環境、選手やサッカー協会のレベルなど、日本はまだまだサッカー後進国であることを自覚して取り組むべきなのに、マスコミがそれを許さない。このW杯で改めて日本と世界トップ選手の肉体、技術の差を痛感し、見ていてため息しか出ません。ネイマールやロッベンのプレーを見るにつけ、日本人はサッカーに向いていないとすら思ってしまうが、マスコミはもちろん、ある意味で選手を育てるべきファンがスクランブル交差点でバカ騒ぎして満足している姿を見ると、永遠に世界との差は縮まらないと感じます」
現実を直視しなければ先には進めない。