日本代表を過大評価…メディアがサッカーW杯を歪めている

公開日: 更新日:

■ため息しか出ない他国一流選手の肉体、技術、スピード。パワー

 日本のサッカーのレベルを象徴する、こんな話がある。神様ジーコが来日した91年、入団した住友金属(現鹿島)の練習に参加すると、当時の主力選手に「シュート、パス、トラップは必ず一度動きを止めてからやれ」と注文をつけた。不満そうな表情を浮かべる選手に、「残念ながら君たちは、動きの中でそれらをやるレベルにまだない」と諭したのだ。

「それから23年が経ち、日本選手の技術レベルが当時より向上したのは事実です。が、世界のトップ選手との差が縮まったかといえば、そうではない。トルシエが日本代表監督時代に、『例えば中村俊輔のテクニックは世界最高レベルといってもいい。ジダンにも劣らない。ただ、残念ながらそれには、〈練習では〉〈敵がいなければ〉という注釈をつけなくてはいけない』と言っていた。中田英寿も『練習の技術なら日本代表は世界でもトップクラス』と同じようなことを言っていたが、そこが世界との決定的な差。当たり前ですが、練習でどんなに高度なテクニックを見せたところで、それを試合でやれなければ意味がありませんからね」(サッカーライター・平野史氏)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…