“パのエース”オリ金子 それでも球団の本音は「移籍大歓迎」
涼しい顔でスコアボードにゼロを並べた。
27日のロッテ戦に先発したオリックスの金子千尋(30)が7回1安打無失点の好投。田中がヤンキースに移籍した今、改めてパのエースであることを証明した。
順調なら今季終盤に国内FA権を取得。オフの去就に注目が集まっており、瀬戸山球団本部長は「絶対に流出させてはいけない選手」と話すものの、むしろ放出したいというのが本音だろう。
■高給取りをどんどん放出
瀬戸山本部長といえば11年までロッテの球団代表を務め、球団の赤字額を最大の40億円から20億円まで減らした人物だ。10年オフには年俸1億7000万円の西岡(現阪神)をポスティングでツインズに移籍させ、11年シーズン途中には1億3000万円のサブローを巨人に金銭プラス選手でトレードに出した。主力や功労者でも構わず放出し、あの手この手でコストカットに努めた。
12年から就任したオリックスでも、昨オフにブルーウェーブ時代からの生え抜きだった年俸1億5000万円の後藤を8600万円の鉄平(楽天)とトレード。2億5000万円からの大幅アップを迫る李大浩(イ・デホ)を見切り、1億2000万円でペーニャを獲得。経費削減にいそしんでいる。金子の年俸は現時点で2億円。引き留めるとなればさらに札束を積み上げ複数年契約も避けられない。球団経営にも大きく影響する。