巨人に大敗8失点…強者相手に問われるオリックスと西の真価
「ここまでが出来過ぎだと思わないと。もっと勝負どころできちんとした野球をやらないと、いけない部分もある」
オリックスの球団関係者が17日の巨人戦前、こんなことを言っていた。パの首位を快走し、交流戦も2位をキープ。優勝も見えてきた。しかし前年は5位で、直近では5年連続Bクラスに低迷していた。“慢心”は禁物ということだろう。
予感的中というか、この日は先発の西が今季最短となる五回途中6失点でKO。調子も万全ではなかったが、ここまでリーグトップの9勝、防御率1.08の成績を残していた右腕が、6連勝中で好調な巨人打線のエジキになった。
「3点を取られた四回は、無死一塁で阿部の中飛を遊撃の安達が中堅まで深追いしてお見合い。ポテンヒットになった。不運な安打だったとはいえ、そこから立ち直れなかった。西は結果を残しているとはいえ、今季は裏ローテで回ってきた。表ローテに回った交流戦で3敗目を喫しているのは、まだ勝負どころでの制球に甘さがあるからでしょう。四回、長野に2点三塁打を浴びたのは、高めに浮いたスライダーでした」(ネット裏で視察したスコアラー)
西は試合後、「申し訳ないです」とうなだれた。打線も沈黙。終わって見れば0-8の大敗だ。交流戦の優勝を争う巨人との直接対決。少なからず重圧もあったにせよ、強いチーム相手でモロさが出たともいえる。森脇監督は「負け試合が無駄にならないように」と前を向いた。大敗がいい薬になるか。