山口頼み打開 巨人・原監督が温める「新守護神構想」の勝算
巨人のセットアッパー山口鉄也(30)が3日、監督推薦で4度目の球宴出場を決めた。「オールスターならではの緊張感を味わいながら楽しみたい」とコメント。全セの指揮を執る巨人の原辰徳監督(55)が選出した。
6年連続60試合登板。その鉄腕が最近ちょっとおかしい。交流戦は17試合連続無失点と安定していたが、2日の広島戦で決勝の中犠飛を打たれ、1日の試合でもいったんは勝ち越される安打を浴びた。2試合連続の救援失敗で今季は3勝2敗、防御率3・38。昨季は走者がいる場面で一度もかえさなかったから、異例の事態といえる。「ぐっさん(山口)、大丈夫なの? やっぱり肩が痛いんじゃないか」とキャンプで左肩を痛めた影響を心配する声がチーム内で上がる中での指揮官の指名だった。
優勝した交流戦での巨人は1点差試合で7勝1敗。救援陣の踏ん張りが大きかったが、山口の牙城が崩れれば、巨人は一転、ピンチに陥る。
■転向のタイミング
リリーフ陣が実は苦しい。
勝ちパターンの久保は防御率5・20。開幕から抑えを務めた西村は不振で二軍調整中。現守護神のマシソンは12セーブも防御率3・94。最速160キロの剛速球がありながら、安定感はない。