2年で辞表4回 日ハム大谷にのしかかる栗山監督のクビ
■「ダメだったら辞める」
さて、6月29日、日ハムは今季限りで契約の切れる栗山監督(53)の続投を発表、契約期間を1年延長した。
栗山監督が評価された最大の理由は、若手を積極的に起用すること。中でも大谷の二刀流に道筋をつけた点は高く評価されているらしいが、栗山監督が本当に続投するかどうか、そのカギは今後の大谷が握っているという指摘がある。
29日の続投会見で栗山監督は、「ただ、延長されただけで、やるかどうかは分からない。ダメだったら辞めるというのはある」と言った。
7日現在、日ハムは首位のソフトバンクから7ゲーム差の3位。主力をケガで欠きながらCS出場圏内で踏ん張っているとはいえ、2年連続でBクラスに沈むようなら指揮官の辞任もある。
「なにしろ栗山さんは監督の座に恋々としない人ですから…」と、さる日ハムOBがこう続ける。
「栗山監督はこれまで2年間で、合わせて4回もフロントに辞表を出しているのです。1度目は就任1年目、リーグ優勝しながら日本シリーズで巨人に敗れた直後。あとの3回は最下位に沈んだ去年のシーズン中とシーズン終了後です。たとえ契約期間内だろうと、自分に非があると思えば潔く自分から身を引こうとします。これまではフロントが慰留してきましたけど、シーズン中にわざわざ契約の延長を発表したこのオフはちょっと事情が違う。結果が出なければ辞めると公言しているだけに、今度、辞表を出してきたときはフロントも引き留められないでしょう」
大谷はいまや、先発の要。打っても3番打者だから、投打の柱だ。今後も投打でチームを引っ張っていければ栗山監督は来季も安泰だが、結果が伴わなければ今季限りの辞任が濃厚。むろん大谷ひとりに責任があるわけではないにせよ、指揮官のクビは20歳の両肩にズッシリと重くのしかかっている――。