7勝目 日ハム大谷の投球精度を飛躍させた「覚醒の瞬間」
「打たれちゃいけないところで打たれたけど、最少失点でいけたのはよかった。打球が当たった影響? ありません」
淡々と語る表情には風格すら出てきた。
日本ハムの大谷翔平(19)が25日のDeNA戦に先発。7回2失点でまとめ、チーム単独トップとなる今季7勝目(1敗)を挙げた。
アクシデントにも動じない。二回、一走のバルディリスへの牽制球を首に当てて卒倒させ、三回には金城の打球が自身の左手首に直撃。ベンチで治療を受けると、涼しい顔で投げ切った。六回に2点を奪われたものの、なおも2死三塁のピンチでバルディリスを160キロの直球で仕留めた。
前回、前々回登板では右足がつって途中降板。決して調子が万全ではない中でも、好調DeNA打線をねじ伏せた。
これで、防御率は2.61。5連勝と抜群の安定感を見せる裏に、実は覚醒の瞬間があった。
■「精度がグンと上がった」
「5月上旬、ほっともっと神戸のブルペンです」と、厚沢投手コーチがこう続けるのだ。