「給料分期待」され復帰 巨人・内海に残された“ワンチャンス”
巨人が11日から球宴前最後の6連戦に突入する。注目は内海哲也(32)の復帰登板だ。
今季1勝5敗。先月上旬に左肩を痛め、二軍で調整していた。当初は9日のDeNA戦で復帰予定も、8日の試合が台風の影響で中止となり、菅野がスライド。内海の登板が吹っ飛ばされたところに、今の立場が表れている。仕切り直しは14日からのヤクルト戦となる見込みだ。
6日に右肩痛から復帰した沢村が今季初勝利。川口投手総合コーチは「(好投を)続ければローテーションに入ってくる」とし、「8月までは5人でやりたいから」と話していた。8月は全て6連戦。そこまでは先発5人で回すということだ。現在は開幕からローテを守る菅野、杉内、大竹の3人に、復帰した沢村、今週は2連戦で登板機会がないため、登録を抹消されている小山、今村がこれに続く。エースの内海に特別待遇はなく、7分の5か6というサバイバルを強いられるのである。
原監督は「給料分くらいは期待している」と言っていた。内海は4年契約の年俸4億円。とはいえ、「給料分」の登板機会は保証されない。「(内海が)5人に入ってくるか。球宴までに見極めるのが我々の作業」とも話している。チャンスは実質1試合のみ。もしダメなら、「4億円の谷間の投手」となり、11、12年の最多勝の実績さえ、指揮官の中で過去のものになる。内海にはトラウマがある。「(2ケタ)勝てなかった09年(9勝)は、いろいろ変えてドツボにはまってしまった。だから今年は何も変えない」と言う。09年に逆戻りしないためにも、重要な登板となる。