巨人・沢村638日ぶり勝利 “筋肉バカ”の悪評払拭なるか?
右肩痛で出遅れていた巨人の沢村拓一(26)が昨6日の中日戦で今季初登板初先発。8回7安打1失点の好投で復活の1勝を挙げた。東京ドームでの先発勝利は実に638日ぶり。お立ち台で、「(もう)7月ですか……。長かった」と感慨深げに話した沢村に、「変わりましたね。いい意味で力が抜けた。見ていて肩が凝らない投手らしい投球が、やっとできるようになったかな」と目を細めたのは恩師で前中大監督の高橋善正氏である。
四回に3者連続空振り三振を奪うなど、中日打線から8奪三振の快投。春季キャンプが始まった直後の2月3日に右肩の不安を訴え、復帰までに5カ月を要したが、初回から150キロ超の速球を連発するなど、故障前と変わらぬ迫力がった。それでも、高橋氏の目には「変化」が見えた。
「去年までは抑え込まなきゃと力み返り、足が突っ張ったような投げ方になっていた。球速は出ても直球がシュート回転して痛打されるの繰り返し。久しぶりの登板で、最初こそ力んでいたものの、四回あたりから下半身が使え出してリリースポイントが前になった。もともと下半身は強い。リリースの瞬間だけ力を入れているから、棒球ではなく、スピンが利いた直球が多くなった」