涼しいドーム球場が恋しい阪神 「死のロードよ早く」が本音
「(ヤクルト先発)八木のストレートに差し込まれた。スピードガン以上に速く感じた」
阪神の和田監督は渋い表情だった。29日は最下位ヤクルト相手に打線が振るわず、5安打の完封負け。これで3連敗となったからだ。
この日は主砲のゴメスが発熱で試合を欠場。和田監督いわく、「日本の夏に驚いている」というし、捕手の藤井も右肘痛で登録抹消。広島遠征に出ていた二軍から、清水を慌てて招集した。西岡、大和に続いて故障者が続出する事態。早くも夏バテ気味である。
総務省の発表によれば、先週(21~27日)の熱中症による搬送者は今年最多の8580人。15人も死者が出ている。阪神は後半戦開幕から甲子園、広島ときて、この日から甲子園6連戦がスタートした。暑い時季に屋外球場での試合が続けば、体力を消耗しやすくなる。
それだけにチーム内からは、「早く『死のロード』に突入して欲しい」という声が出始めているそうだ。
甲子園を高校球児に明け渡す8月の2週間強は長期ロードを強いられ、かつてはこれが「死のロード」といわれたが、97年に大阪ドーム(現京セラドーム大阪)が完成してから様相が一変。近年は主催試合の2カードをエアコンの効いた京セラドームで行うのが慣例となっていて、「死のロード」という言葉も死語になりつつある。今年も主催試合は2カードとも京セラドームで行われる。