勢力図に異変…夏の甲子園「番狂わせ」続出の背景に何が?
今夏の甲子園は優勝候補が次々に初戦で散る波乱の大会となっている。開幕戦でセンバツ優勝の龍谷大平安(京都)が春日部共栄(埼玉)に1-5で敗退すると、強力打線を誇る九州国際大付(福岡)は東海大四(南北海道)の168センチエース西嶋亮太(3年)の超遅球に翻弄され、こちらも1-6で完敗。そして、140キロ超えの4投手を擁し、V候補筆頭といわれた東海大相模(神奈川)も最速150キロ右腕の松本裕樹(3年)擁する盛岡大付(岩手)に3-4で敗れた。これは偶然なのか。
優勝候補とされたこれら3つの強豪校を撃破したのは、埼玉を除けば、北海道、岩手といったかつては“弱小”といわれた地域。九州国際大付はベンチ入り18人中11人、東海大相模も9人が県外出身。他校を圧倒する選手層を誇っていたはずの強豪でも、簡単には勝てない時代になっている。
北海道勢は春も含めて優勝経験がなかったが、駒大苫小牧(南北海道)が04、05年に2連覇。06年も準優勝し、3年連続で決勝進出を果たした。
東北勢は史上初の出場6校中5校が初戦を突破した昨夏に続き、今夏も5校が勝ち上がった。全国10地区で唯一甲子園の優勝がないものの、01年以降、決勝進出は春夏計6回。優勝旗が渡る日は近いといえる。