長野離脱危機で拍車…データが語る巨人の後半戦“大沈滞”
首位の巨人が、いまだに波に乗り切れない。それどころか、チーム崩壊の危険すらはらんでいる。21日のヤクルト戦は延長十一回に飛び出した片岡の決勝弾で勝ったものの、後半戦に入ってからの戦績は11勝14敗1分けでその勝率は5割に満たない。5位のDeNAどころか、最下位のヤクルトにも劣っているのが現状である。
チームトップの9勝を挙げていた菅野が右手の故障で離脱して以降、巨人先発陣の平均投球回数は約5.9回で6イニングに満たない。当然、しわ寄せは後ろに回り、リリーフ陣の防御率は7月が4.51、8月が3.82とボロボロだ。攻撃陣は輪をかけてヒドく、リーグ最低のチーム打率.258は、今月に入って.239とさらに悪化。ようやく打順は固定されつつあるものの、原監督がオモチャのようにイジくりまくったこれまでの起用が尾を引いているのは間違いない。評論家の権藤博氏が言う。
「打順をコロコロ変えるのは、期待通りに働かない選手の尻を叩くためだといっても、あれじゃ逆効果。打てなきゃ打順が下がる、打てなきゃスタメンから落ちる、と味方がプレッシャーをかけてるようなものだから、選手は余計に浮上のきっかけをつかめない。巨人打線が本来の力を発揮するには、原監督が何もしないことだ」