今季で辞任も他球団は評価 ヤクルト小川監督の意外な“手腕”
「監督退任でひと悶着あるかもしれない」
ヤクルトOBが心配顔でこう言った。ヤクルトは小川監督(57)の退任が決定。気になるのは今後の去就だが、衣笠球団社長は「何らかの形で残っていただきたい」と、フロント入りを打診したという。
小川監督は一軍監督として4年間でAクラス2度。一軍ヘッド、二軍監督、二軍コーチを歴任し、ヤクルト内で最も現場を熟知している人物だ。スカウトとしては名球会入りした宮本慎也氏(43)を発掘するなど眼力もあり、人望も厚い。チーム内では、「2年連続最下位になったのは、他球団と比べて戦力不足だったことも大きい。小川さんは球界に顔が広いし、GMとしてチーム再建に尽力してほしい」との声も出ている。
■GMとして他球団に流出も?
「ただ、小川監督がすんなりとフロント入りするかは不透明だ」と、冒頭のヤクルトOBがこう言う。
「球団は小川監督の処遇について、スカウト部門の責任者、球団アドバイザーなどのポストを用意しているらしい。ただ、アドバイザーはもちろん、スカウト部長では編成部長よりも格下のポジションだから、権限は限られる。編成全般への発言力を持たせる地位に置かないと、彼の力は最大限に発揮できないと思います。他球団で小川の手腕を買っているところもあると聞きます。実際、小川さんが一軍ヘッド時代に監督として仕えたDeNAの高田GMは、『小川はGMに向いている』と言っている。ヤクルトからの流出という事態もゼロではないでしょう」