記録づくめ逸ノ城 関連グッズも“突貫工事”のてんやわんや
ベテラン相撲記者が言うには、「小錦以来の衝撃」という。
前日は立ち合い変化で大関稀勢の里を破ったモンゴルの新星、逸ノ城(21)。2日連続の大関戦となった12日目は、正面から豪栄道を粉砕してみせた。立ち合いで右下手を取って揺さぶると、豪栄道が腕を巻き替えたところを一気に寄り、最後は左の上手投げで土俵下に投げ捨てた。
これで全勝の横綱白鵬に次ぐ11勝1敗だけに、角界は騒然。それどころか、土俵外でも担当記者らが記録をめぐって大わらわになっている。
すでに確定しているのが、新入幕での2大関撃破。これは年6場所制になってからは00年の栃乃花(現二十山親方)以来、14年ぶりの記録。仮に優勝ともなれば、1914(大正3)年の両国(最高位関脇)以来、100年ぶり、史上2人目だ。
さらに小結昇進の可能性もある。今場所は小結が東西揃って不調。東の常幸龍は4勝8敗、西の千代大龍は1勝10敗1休だ。ほかの平幕上位力士の成績次第では、逸ノ城がそこに割り込む可能性があり、新入幕2場所目の小結昇進が実現すれば、これは北の富士(元横綱)、大錦(現山科親方)以来3人目。初土俵から所要5場所目の小結は史上最速記録になる。