新体制の阪神 和田監督と平田ヘッドCの間にくすぶる“因縁”
和田豊監督(52)の1年続投が決まっている阪神の来季スタッフが4日、発表され、ヘッドコーチに平田勝男二軍監督(55)が昇格した。
和田監督は口数が少なく、自分が前面に出るタイプではない。一方で明大時代、島岡吉郎監督の薫陶を受けた平田ヘッドは明るく元気で、選手に厳しく接するタイプ。平田ヘッドには、コーチのまとめ役とともに、負けが続くと暗くなりがちなチームのムードを一変させるような、“起爆剤”としての役割が期待されている。
2人には“因縁”がある。ともに現役だった88年、和田監督は平田ヘッドから正遊撃手の座を奪った。この年、村山監督が2度目の監督に就任。和田、中野、大野の3人を「少年隊」と命名して売り出した。85年の日本一の功労者でもある平田は不動の遊撃手として、前年まで4年連続でゴールデングラブ賞を獲得していた。心中穏やかではなかったはずだ。
「平田は前任者の吉田監督に可愛がられたこともあり、村山監督の野球観をあまり好まなかった。チームには『村山派』『吉田派』というすみ分けもあったしね。仲間に監督批判をすることもあり、それをどこからか伝え聞いた村山監督が平田を嫌い、和田を重用するようになったともっぱらだ」(阪神OB)