初の国立大力士・一ノ矢哲博さん 「逸ノ城は丸裸にされる」
■ 「逸ノ城は研究され弱点を丸裸にされる」
「新弟子検査の前日、頭のてっぺんにシリコーンを入れたのに、それでも168・5センチ。合格ラインの173センチには遠く及ばない。シリコーンを入れてくれた医師が、検査当日は頭が腫れ上がるから大丈夫と言い、その通りになったんだけど、まだ足りず、最後は計測の審判部の親方がゲタを履かせてくれました、ハハハ」
165センチ、100キロ弱の体でデビュー。体格の差はいかんともしがたく、三段目に昇進するのに3年かかった。最高位は東三段目6枚目。序二段での優勝経験が2回ある。
ちなみに若松部屋は02年、高砂部屋に吸収合併された。
さて、逸ノ城である。一ノ矢さんの目にはどう映っているのか。
「体が大きい割に無理のない動きをするな、という印象です。上手投げなんかも遠心力を使って思い切りのいい投げを打っていた。ただ、先場所はまだ逸ノ城と対戦したことがない力士が多く、戸惑ってた面も多々ありましたね。これから相手に研究され、弱点を丸裸にされる。真価を問われるのはそれからですよ」