最近のツアープロは感覚ではなくデータ重視
前述した藤田、そして松山英樹らはすでに所有しているし、石川遼もGC2という弾道計測器を所有し、トーナメント会場の練習場では、弾道計測器を設置してボールを打っているのである。
選手が弾道計測器を個人所有する理由は単純。彼らはナイスショットしたかどうかを、感覚ではなく数値でチェックしたいからである。
自分ではいい球を打ったと思っても、スピン量が不安定ならば、コースに出た時に飛距離が不安定になったり、アイアンならばグリーン上でボールが止まったり、止まらなかったりする。しかし、弾道計測器でスピン量が一定になるショットを練習すれば、コースに出ても距離感が安定するし、スピンコントロールの精度も上がる。
感覚ではなく具体的な数値で自分のショットを分析することで、選手はより質の高いショットをコースで打てるのだ。
ゴルフは感覚のスポーツといわれているが、選手のレベルが上がり、コースが難しくなってくると感覚だけでは戦えない。日頃の練習で求められるのは「イメージと現実のズレ」をなくすこと。それに一役買っているのが弾道計測器なのである。
(ゴルフライター・マーク金井)