プロ野球はユニホームを脱いだら実は超学歴社会
コーチやスカウトといった専門職、技術職には高卒の元選手も少なくないが、いわゆる「フロント」はその傾向がハッキリしているように思う。プロ野球のセカンドキャリアには、特に名門といわれる東京六大学、東都大学出身というブランド力が大きくモノをいう印象だ。なぜなのか。
高校、大学、社会人野球出身者が集まるプロ野球でも、大卒選手が最も密度が濃い。全国から広くプロの門を叩く高校生と違って、プロの選手を輩出する大学の数は圧倒的に少ない。
編集部に調べてもらったデータによれば、これまでプロ野球に最も多くの選手を送った高校はPL学園で76人だが、大学のそれは法政大で141人。限られた大学から多くのプロ野球選手が生まれるわけだから、そこには当然、強い縦のつながりが生まれる。それが、「六大学野球」という横のつながりに広がり、さらには「同じ神宮球場で戦った」という仲間意識で東都にもそれが広がる。このパイプが球団に重宝され、引退後のセカンドキャリアにつながるのだろう。
プロ野球は腕一本でのし上がる超実力社会だが、ユニホームを脱げばそこは超学歴社会という側面もある。