2人の開幕投手 巨人・菅野とヤクルト・小川の年俸に球界フトコロ事情の縮図を見た
あのボールの威力、コントロール、大人なマウンドさばきプラス生まれた星のもとプラス、ドラフトという運命。それを兼ね備えた大巨人の若きエースは、何びとも歩めない人生を歩んでいると思う。
昨年、菅野(24)はルーキーでありながら13勝6敗、防御率3.12の成績を残した。しかし世の中は上には上がいる。そんな菅野を上回ったのはヤクルトの「小さな巨人」ライアン小川(23)である。16勝4敗、防御率2.93で最多勝、最高勝率、新人王のタイトルを獲得。今季、菅野と同じく開幕投手を務めた。
グラゼニ的に今季の給料を比べてみると、菅野が1500万円→7000万円、ライアン1200万円→5600万円(菅野は巨人史上最高アップ額)。菅野は唯一、昨季24勝0敗だった楽天の田中マー君(現ヤンキース)に、日本シリーズで黒星をつけた男。これは給料に反映されてもいいと思う(もうひとつ“浪人料”も込められている?)。ライアンよりも1つ年をとっている分、他の新人よりも上でもいいかもしれない。
浪人というマイナス要素をはねのけた菅野と、それを上回ったライアンはともに素晴らしい。巨人はセの1位でヤクルトは6位なので仕方がないかもしれないが、巨人の選手とヤクルトの選手でこんなに差が出ちゃったのは球界のフトコロ事情の縮図か? 興味深い。菅野は昨年と同じような成績だったら1億円を突破していくとみている。一方のライアンは1億円に届くかな、微妙かなと思ったり……。