狙いはオリとの条件闘争か FA金子に振り回される他球団
金子はかつて「ガラスのエース」と呼ばれた。右肘痛に悩まされたこともあり、12年ごろからキャンプでのブルペン投球は数回と、極端に少ない。シーズン中もめったにブルペン入りをしないという。
「本人はそれで結果を残しても、ただでさえ影響力のある投手だから、投げ込み練習の極端な少なさは若手投手が中途半端に真似をしたり、甘えにつながる恐れもある」(プロ野球OB)
金子の獲得には、早ければ1年後にポスティングを容認するというサイドレターが加わる可能性が高い。それにより、最大20億円の入札金という臨時収入を期待する向きもある。だが、来オフに入札にかけたところで、32歳を迎えて古傷を抱える投手が大人気となるかは疑問。「今年くらいの活躍をして、せいぜい10億円がいいところではないか」と話すメジャー関係者もいる。
「金子のFA宣言は、いかにオリックスから高い契約を取れるかという条件闘争の色合いが濃いと思う」と、放送関係者がこう続けた。
「FA宣言した時は、ソフトバンク、中日の黒幕説、密約説が球界に流布しましたが、絵を描いたのは金子が契約する日本人の代理人とみられる。そもそもこれまで金子からメジャー志向を聞いたことはない。本当にメジャーに行きたいのか疑問。最初からメジャーと他球団をブラフに使ってオリックスの条件を上方修正させるのが目的だったことが透けて見えてきた。振り回される他球団はいいツラの皮ということになりかねません」
獲得しても5億とも6億ともいわれる価格に見合う大車輪の働きをするかはわからない。争奪戦は金子側の思惑を後押しするだけの可能性もある。国内他球団はさっさと手を引くのが得策ではないか。