メジャー夢見る日ハム中田翔の本心は「米国経由阪神入り」
メジャーを「夢がある世界」と表現する中田の頭には、日本とはケタ違いのカネがある。自身の年俸は12月3日の契約更改で5000万円増の2億円になった。2歳年上の陽岱鋼と並ぶチーム最高給。それでもまったく満足しておらず、「入団した頃は、もう年俸5億円ぐらいは稼いでいると思っとったからね」とうそぶいた。が、シビアな日本ハムでは年俸の“上限”が迫っているのも理解しているだろう。先輩のダルビッシュは年俸が5億円に達した11年のシーズン終了後、ポスティングで海を渡った。今年の中田と同じ、入団7年目の25歳のときだった。
「メジャー挑戦はテレビ収録のリップサービスではなく、現実として今後の野球人生を真剣に考え始めているのは間違いありません」と、ある日本ハムOBがこう続ける。
「いかにも中田らしいのは、メジャーに骨をうずめる気はまったくないことです。日本ハムの選手に聞いたところでは、中田はメジャーのことを口にする際は決まって、『腕試し』とか『雰囲気を味わいに』とか、そういう表現を使う。むしろ、メジャーに行ったあとの身の振り方が本題で、2年くらいでアメリカから戻り、そのあとは関西で野球人生をまっとうしたいと。広島で生まれて、大阪で高校時代を過ごした人間。甲子園だけは特別だそうで、タテジマのユニホームを着て“聖地”を沸かせるという将来像を思い描いています」