ドラ1安楽の“教育係” 楽天・松井裕には「プラス材料」のワケ
「1年間、先発ローテとしてフルに戦い、規定投球回数をクリアして、チームメートのみなさん、ファンのみなさんと一緒に頑張っていきたいです!」
アップ後のグラウンドに楽天の2年目、松井裕樹(19)の声が響いた。
昨季は先発として4勝8敗、防御率3.80。116イニングで75四死球と制球に苦しんだ。それでもシーズン終盤に欠点を克服。今季こそ開幕から、という気持ちは強いはずだ。
そんな松井に今キャンプで与えられた役割が、ドラ1ルーキー、安楽智大(18)の教育係だ。松井も安楽同様、昨年は高卒ルーキーながら一軍キャンプに参加。そんな経験も踏まえてのことだろう。
しかし、今の松井に後輩の面倒を見ている余裕などあるのか。松井が中学時代に所属していた緑東シニアの中丸敬治監督は「むしろプラスに働くのでは」と言う。
「松井は昔から後輩の面倒を見るのを苦にしない。むしろ、そうやって世話を焼くのが好きな性格です。松井は黙々と孤独に練習するタイプではありません。去年はチーム内で一番年下でしたが、後輩の安楽くんも一軍キャンプに参加ということで精神的な余裕も出来るはず。人に教えることで、自分も基礎や教わったことを思い出すことにもつながります。1月に挨拶に来た時も、考え方が大人になったという印象でした」